2stroke with powerband -It's always smokin' on the road.


ライディング いかにして曲がるのか? 加速・減速 倒しこみ
バイク便ライダーと共同開発したシールド撥水剤 VISOR SCIENCE
ライディング
Marco Lucchinelli
ロードバイクに乗っているライダーが考えるライディングとは、ほぼイコールでコーナリングに関わることだ。
かくいう自分も10代のころからあれこれとライディングについて考えてきたものだ。
雑誌や書籍で語られるライテクを読んでは色々とトライした。
「外足荷重」やら「イン側のステップを踏んでウンヌン」だのというあれだ。
しかし、どうもしっくり来なかった。バイクのどこかに入力して乗るということが上手く出来ないのである。
あたかもお釈迦様がありとあらゆる苦行をしたにもかかわらず悟りが得られなかったことに似ている。
レースのビデオを見たり、写真を眺めたり、バイクをバラしてバイクの持つ機能について理解しようと努めた。
考えるだけではなく、ヒトに付いて走ったりしながら自分に合うライディングを探し続けた。
そして、ようやく答えが出た。かの釈尊が菩提樹の下で悟りをひらいたかのように答えが出た。
答えは「押してだめなら引いてみな」である。
バイクに入力するんじゃなくて、チカラを意識的に抜くことでバイクに体を預けてしまうのだ。
いうなれば「脱力ライディング」である。
このライディングはラクである。バイクを力でねじ伏せるようなことをしないのだから体力的にラクである。
力でねじ伏せようとすると不安定になり、恐怖心も増してくることがあるが、そういうこともない。
ライダーの調子が悪いときは、ヘンなところに力が入れてしまいがちだが、力を抜くことを前提に考えているので、原因の究明も簡単だ。乗れてないなと思えば、どこかに無駄な力を入れていないかを考えればいいのだ。
このライディングを見つけてから、バイクに乗るのがますます楽しくなった。
仲間と走っていて、ちょこちょこっとしたことを話すことがある。
でも、断片的過ぎてかえってわかりにくくなっちゃうかもしれない。
そこで、一度文章にしてまとめてみようと思った。それがこの稿である。
しかし、これがすべてのヒトに向いているとは思っていない。
バイクをコントロールする技術は、ヒトそれぞれ、体格の差なんかもあることだから違いがあったっておかしくない。
意識的にどこかに入力することでバイクの機能を引き出す方法だって間違っているワケじゃない。
その方法が自分に向いていれば取り入れていけばいいのだし、向いてないと思えばやめればいい。
だから、ここで述べるのは、「ライディング論」ではなく、いうなれば「ライディング案」である。
ひとつのライディング方法を提案するだけである。その提案を採用するかしないかはヒトそれぞれである。
※これから述べるのは、レーシングテクニックなんかではありません。速く走るためのテクニックでもありません。
前車を抜いたり、抜かれないような走り方についてはワタシの知ったこっちゃありません。
「ヒトより速く走りたい、誰にも負けたくない」というような考えを持った方には向いてません。他所をあたってください。さようなら。
つづき