2stroke with powerband -It's always smokin' on the road


DT125R ツーリング記
平成19年8月13日
ひさびさに林道ツーリングに行くことにした。
目的地は南会津地方だ。下道をトコトコと走っていかなくてはならないのでこの辺が適当な場所だ。
ツーリングに当たって変更したところはドライブスプロケットを14Tから15Tにあげたこと。
ハイギヤードにして巡航区間の燃費の向上をと考えての変更だったがコレが裏目に出てしまった。
出発前の1カット。
装備は、昔使っていた風魔プラス1の振り分けバッグにニッピンで買った3ウェイバッグ。混合用の2ストオイル(スミックス)も1リットルばかり持っていく。荷物の重さは約30kg。いかにも重い。
出発前の整備として、高負荷の走りが予想されるためプラグ穴とリードバルブポートからオイル添加剤を注入してシリンダとビッグエンドベアリングになじませ焼きつき防止に備えた。ヘタったチェーンもDIDのノンシールチェーン(特価品)に換えた。
ルートは国道294号線をひたすら北上し会津を目指す。
この294号線、茨城県内でほとんど高速道路状態になっていた。
トラックもダンプも乗用車もガンガン飛ばして走っている。
こちらはのんびり走りたいのだが、そんなことは許されず車の流れに乗せられガンガン走らされた。
真岡市西田井のコンビニにて。
とにかく眠くてしょうがない。
私はバイクに乗るととても眠くなる体質である。
従って、眠くなってきたら道端だろうが場所を選ぶことなく寝るようにしている。だが、あまりの炎天下に昼寝もままならない状態が続く。
白河の市街地を抜け、西郷村へと突き進む。
ふと、車道の外を見るといい感じのダートを発見。逃す手はないので寄り道してみた。
ほんの2キロ程度のダートで、土取りの作業現場で行き止まりだったがとても景色の良いところだった。
キャンプサイトにしてもいいなぁと思いつつ本来のルートへと戻る。
天栄村で国道294号から118号線に入り羽鳥湖を目指す。
羽鳥湖を過ぎたら、いよいよ1本目の林道である黒沢林道へ向かう。
水量豊富な明神滝を橋の上から眺めつつ、涼む。あんまり涼しくないけど。
そして、安藤峠を越える黒沢林道へと突入した。
いきなり幕営地の設営である。
もう、眠くって仕方ないので早めに休むことにした。
林道脇の少し広くなったところにテントを張った。
テントは10年来の小川テント製カペルDX4である。
4人用である。ゆったりと過ごすにはコレくらいの広さが必要なのだ。
キャンプツーリングには必須のちゃぶ台をセッティングして準備は完了である。あ、チェーンには持参の2ストオイルを塗っておく。
本日の夕食である。
たらこスパゲティである。銘柄はママーではなくブイトーニ。
たらこペーストは丸美屋だったような気がする。
ゆで加減はアルデンテではなくハードボイルドな鬼デンテが好みだ。
林道を走りに来ると、なぜか食欲がなくなる。
ダイエットも兼ねてのツーリングである。
腹を満たしたらさっさと寝た。
翌8月14日。
なんと10時間も寝てしまった。
朝めしも昨夜と同じく、たらこスパゲティ鬼デンテ仕様である。
だらだらと撤収作業を行い、8時に出発。
黒沢林道で安藤峠をくだり、一ノ渡戸四ッ屋林道を走破し国道118号線へ抜ける。合計ダート距離は約30km。深い砂利でパワーを喰われ、早くもスプロケットの交換を悔やむことになる。
重い家財道具にも振り回され厳しい戦いが始まった。
一ノ渡戸四ッ屋林道の大戸トンネル竣工記念碑。
わりと最近にできたトンネルのようだった。
この近くにいいキャンプサイトを発見したので、今晩はそこに泊まることにした。ココからグイグイと林道を下っていくのだが、相変わらずの深砂利や流水の跡にフロントを取られて難儀した。
なかなかペースがつかめない。
林道を抜けて国道118号を北上し、会津若松を目指す。
ここまで来たんだから、鶴ヶ城の天守を拝もうと思ったのだが、城外を巡っているだけでは天守閣は見えなかった。
とりあえず、石垣とお堀を記念に撮影。
一転し、118号線を南下する。
会津田島(南会津町)方面に向かうのだ。この写真は途中の下郷町にある大川ダム。緑に囲まれた雄大なダム湖である。
なにやらダムの管理事務所がスピーカーでがなりたてていた。
このあと、ガソリンの補給を行った。パワー不足を補うため、オイルの混合量を少なくすることを決めた。70:1の混合比を120:1くらいまでにした。最近は、コレくらいの混合比で走っていることが多いので問題はなかろう。
118号から121号へとつなぎ昭和村の林道を目指すはずが、道を間違えてしまったので七ヶ岳林道へ向かう。ココも砂利が深くパワーを喰われる林道だ。しかし、混合比を変えたせいなのかエンジンのツキがよくなり、非常に気持ちよく走ることができた。涼しげな深い森の中を走っているのだが、とっても暑いのだ。
七ヶ岳林道途中の三河沢。
あまりの暑さに、沢に下りて水浴びをする。びっくりするぐらい水が冷たい。
右の写真は、峠付近で急に展望が開けたので撮影した一枚。山また山がつづいている。
七ヶ岳林道を走破し、また田島方面に戻り、走り損ねた玉川林道方面へ。舟鼻峠から始まる大窪林道にはなにやら細工が・・・。大人の判断で侵入(進入に非ず)する。ココも深砂利天国・・・。しかし、ココからペースを掴みライディングにリズムが出てきた。アクセルのオン・オフを繰り返すことで、もぐりそうになるフロントを押し出し、同時にリアタイヤのホイールスピンを抑えつつ前進するテクニックを思い出したのだ。玉川林道では本日初めてライダーとすれ違う。
ビシっと挨拶を交わしてツーリングライダーの気分に浸る。
玉川林道を終え、駒止峠付近にいたる。
駒止トンネルの休憩所にあった温度計。あまりの暑さにヘビも日陰で休んでいた。
まだ、日が高いのでこのまま湯西川に抜ける安ヶ森林道を目指す。
フラットなダートで走りやすい安ヶ森林道。
休憩していたら、XR2502台が通過していった。
こちらも休憩を切り上げて、気持ちの良い森林ダートを駆けていたら、先行のXRに追いついてしまった。いいペースだったのでついて行ったら、途中で道を譲られてしまった。軽いジャンピングスポットなどを楽しみつつ、快適なライディングを続け無事に走破。しばらくしたらXRさんたちがやってきた。「おつかれさま!」と声を掛け合う。
湯西川から会津若松市域の一ノ渡戸四ッ屋林道まで70kmばかりを一気に北上し朝のうちに決めていたキャンプサイトを目指す。日が暮れる前になんとかたどり着いた。山あいに沈む夕日が美しい。さっさと設営を済ませ、晩飯をいただく。
寝酒にと発泡酒なるものを生まれて初めて飲んだ。単に汗をかいただけだった。
8月15日。
キャンプサイトを撤収し、帰る準備。
昨晩は風がなく寝苦しい夜だった。
寝袋にも入らず、上半身裸で寝た。
いささか名残惜しいが、また来年来ることを期して帰路に着く。
来たときとは逆ルートで一ノ渡戸四ッ屋林道〜黒沢林道へ。
きれいな沢で、またも水浴び。
右の写真は安藤峠。進行方向が天栄村である。深砂利とガレ場を乗り切ってふもとの集落へと下る。
さらば、南会津の林道群。
きっとまた来年も来るであろう。
そのときまで、少しは体重を落としておくであろう。
白河から国道294号で来た道を帰る。
那須に入ったら起伏が少なくなり、関東であることを実感する。
また、蒸し暑さも会津地方の比ではない。やはり東北は涼しいのであろう。
右の写真は「甦る豊郷」の碑が立つ一面の田園風景である。「甦る」と書くくらいだから、いったん、滅んだか滅びかけたりしたのだろうか?この界隈には奈良川という小川があり、何回も橋を渡る。よほどクネクネとのたうった川なのであろう。
東山道伊王野の道の駅にて。
日陰がない!暑い!
トイレを済ませ、早々に立ち去った。
茨城に入り、またもや高速道路状態の294号をいく。
左手には筑波山。ここは筑西市。
あまりの暑さに、ひんぱんに水分の補給、休憩を行った。
ようやく到着。
わが基地も尋常な暑さではなく、さっさと風呂に入ってクーラーのある部屋で涼んだ。
ということで、DT125Rによる2泊3日の林道ツーリングは無事終了したのである。
まったくのトラブルなしで、我ながらおどろいていたりもする。
ただ、ドライブスプロケットの15Tへの交換は失敗だった。
30kgの荷物を積んだ状態で林道を駆け回るのにはいささか駆動力不足だった。
途中で、オイルの混合量を薄めたのは正解だった。エンジンのツキがよくなり、キツイ上りでも粘るようになった。
全走行距離700km。ダート走行距離約120km。
平均燃費はリッターあたり25.5kml。重い荷物を積んでハイペースで走った割には予想以上の低燃費だった。
特記事項はないが、差し歯を一本どこかに忘れてきた。
オイル添加剤 MAGICAL