1号車再生記 その4 |
平成18年6月11日 昨日でステアリングステムの作業が終わったので、今日はリア周りの作業。 物置が狭いと苦情があるので、タイヤをつけて車に載せられるようにする。 |
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スイングアームを取り付ける前にリンク回りをお掃除。 チェーンのオイルやら後輪が撥ねたドロやらでいときたなし。 |
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外したリンク。 すこぶる汚い。 あまりに汚いのでマジックリンで水洗いする。 あらかた汚れが落ちたらアセトンで拭く。 |
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適度にキレイになったら、スリーブを抜いて汚れ落とし。 固着したグリスの首輪が出来ているで細目のサンドペーパーで磨く。 |
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クッションレバーの中にはニードルベアリングが納まっている。 パーツクリーナーでグリスを洗い落とし、乾いたら入念にグリスを塗りこむ。スリーブを通し、動作を確認する。 指でクルクルと回るようにならなくてはキモチが悪い。 ココのグリスも安モンのリチウムグリス。 チャンバーに挟まれて高温になるが流れ出してしまったことはない。 |
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リンクの掃除が終わったら、組み付ける前にフレーム下部とスイングアームを掃除しておく。 水場まで持っていくのが面倒なので、ヘラで汚れのカタマリをこそぎ落とし、アセトンで拭いておく。 スイングアームのピボット部分にあるニードルベアリングも掃除&グリスアップしておく。 |
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リヤショック、リンクを取り付け、スイングアームをフレームに合体。 あとあとエンジンを載せる際に、スイングアームを外してチェーンを通さなくてはいけないの仮組みの状態だ。 スイングアームが付いたのでリヤタイヤをつけようと思ったら、ホイールベアリングが片側だけ抜けている。ベアリングがなきゃ組みようがないので、もう一方のベアリングも抜いて、両側に新品のベアリングを組むことにした。 |
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ホイール・オン・ザ・ストーブ。 ベアリングを抜くときにはコレに限る。 ストーブのサイズが専用品かと思うほどピッタリとホイールが載る。 5分ほど暖めてホイールを膨張させる。 |
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特殊工具というか特製工具。 建築資材のボルトアンカーというもの。 ナットを締めていくと台形をした先端部が先割れの筒の中に入っていき、径を広げて穴に噛みこませると言うもの。ただし、ベアリングの内径に比して細いので掛かりが悪いため、とも氏が考案した、筒を半分に切ったモノを被せて厚みを稼いでいる。 |
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バイスプライヤーで筒を押さえておき、ナットを締めこんでいく。このとき、ベアリングの内輪にきちんとかかる位置を確かめておくことが重要だ。ナットの締め込みが終わったら、ホイールをひっくり返して長い棒でぶったたく。プラハンやゴムハンではチカラが逃げるので頭のでかい鉄ハンマーで叩くのがよろしい。 手元を狂わせてブレーキディスクを引っぱたかないように、注意深くガン、ガン、ガンと叩くとゴソっと反対側に抜け落ちる。 |
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きっちりとアンカーがベアリングの内輪に噛み込んでいる。 慣れないと、ベアリングが抜けずにアンカーだけ落ちてしまうことがあるが、繰り返して噛みこむ位置を覚えれば必ずうまくいくはずだ。 また、ハブを何らかの方法で暖めておくと簡単に抜ける。 |
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さて、ベアリングガ抜けたら新品のベアリングを打ち込まなくてはならない。 軸にはめるのではなく、穴にはめるのでベアリングに傾きが生じやすいので注意が必要。 まずはストッパーのあるスプロケット側から作業を始める。 ベアリング外周に薄くグリスか潤滑剤を塗り、ハブに載せる。 ベアリングの外輪をハンマーで叩き、傾かないようすこしずつ打ち込んでいく。 ハンマーで叩けなくなったら、でっかいソケットを使ってコンコンと打ち込んでいく。 底まで打ち込むと甲高い音に変わるので、そこまでいったら終了。 ディスタンスカラーをいれ、今度はブレーキ側のベアリングを打ち込む。 こちらの打ち込みは少し難しい。調子にのって叩いていくとカラーにベアリングが接してしまって回らなくなってしまう。 かといって、打ち込みが浅いとスイングアームにホイールがはまらなくなってしまう。 注意深く打ち込みを進めていき、頻繁にカラーとの距離を測りながらギリギリの位置で止まるようにする。 |
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わずかなすきまを残してベアリングの打ち込みは完了。 オイルシールをはめて、スイングアームに組み付ける。 ホイールの左右にはカラーとキャリパーのブラケットが入るのだが、ベアリングの位置が外過ぎると、ホイールがはまらなくなる。こういう場合はあきらめて、もう一度ベアリングを打ち直すことが必要だ。 |
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ようやく、前後輪がついて移動できるようになった。 車体関係はとりあえず終わりだ。 およそ1年ぶりにバイクらしい姿になった。 |