2stroke with powerband -It's always smokin' on the road.


maintenance6
平成17年11月23日 勤労感謝の日
☆クラッチ分解☆
KRはクラッチの切れが良くない。というかマトモに切れたことなどない。
ゆえにミッションの入りもよろしくない。
学生のころに乗っていた零号機もダメだった。たまにヒトサマのバイクに乗ったとき、クラッチの切れのよさに驚く。
初めは部品が歪んだりしているのかと考え、あれこれやってみたが解決せず。
結局そういう構造のクラッチなのだとあきらめている。
しかし、あまりに切れが悪くなってくると、ニュートラルが出しにくくなるので多少のゴマカシ整備をする。
ついでながらKRのクラッチを分解するのに特殊工具は一切必要ない。
クラッチ外観。
クラッチカバーだけ外れるようになっている。整備性はよい。
クラッチカバーを外すには、アンダーカウルを取って、クラッチワイヤーを外すだけでいい。レリーズシャフトなんかは付けたままでいい。
クラッチカバーを外したところ。
右の写真に注目。大抵のバイクには存在するであろうセンターナットがないことが見て取れる。
クラッチボスはサークリップでメインシャフトに固定?されている。単なる抜け止めとしか思えない。
よって当たり前に組んでもガタが存在するのだ。
そして、クラッチハウジング。
ここもサークリップ?と思いきや、そんなもので止まってはいない。
内側がギザギザになったワッシャ(ツウスドワッシャ)をシャフトにはめ込み軸方向に動かないようにしてるだけ。
動かないようにしてるはずだが、当然ながらガタがあり、さらにカワサキなのでガタが大きいのである。きちっと固定されていないから、クラッチを切ろうとしたときに一緒に動いてしまい、クラッチが完全に切れないのである。特殊工具無しで分解できるのは結構だがイイカゲン過ぎないだろうか?
クラッチハウジングを外したところ。
キックギヤとミッションのシャフトにはまっているサークリップを外せば反対側からミッションが抜ける。いわゆるカセットミッション。
クラッチハウジングに付いた打痕。
ある程度の距離を走れば皆このようになるはず。
このハウジングは7万キロくらい使用しているので当然の結果だ。
この打痕に引っかかって、さらに動きが悪くなるのである。
電動ドリルにフレキシブルシャフトを取り付け、フラップホイールの小さいやつで磨く。あまりチカラをいれて削り過ぎないようにする。
トルクがかかる方に強く痕が付いているが、段を取ろうとして削りすぎてガタを大きくし手は元も子もないので程々がヨロシ。
ついでにクラッチボスについている打痕も落としておく。
この作業で多少は切れが良くなるものだ。
ハウジング・ボスを磨き終えたら組み付け。
フリクションプレートとスチールプレートは元通りにせずシャッフルして組み付ける。切れが多少なりとも良くなることを経験済み。
あとはカバーを取り付けて終わり。ちなみにガスケットは再使用。べつに圧力が加わる場所ではないのでオイルが漏れてこなければなんら問題ない。
組み付け終わったら、オイルを馴染ませるために近所を走る。
最初はぎこちないシフトフィールだが2,3キロも走るとスコスコとギヤの入りが良くなった。
通常、2ストのギヤオイルはそうそう頻繁に換えないものだが、ワインディングで半クラを使いまくるので割と劣化が早い。
半クラでクラッチが熱膨張し切れも悪くなってくるので、オイルは5W−30から10W−40に変えた。
ちなみにオイルはギヤオイルではなく、安モンの4ストオイルである。1年に1度はこの整備をしているな。

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