2stroke with powerband -It's always smokin' on the road


maintenance3
バイク便ライダーと共同開発したシールド撥水剤 VISOR SCIENCE
平成17年8月16日
リヤサスペンション交換
7月9日にリヤサスのオイル交換をしたが、バイクへの取り付けが延び延びになっていた。
早く取り付けて効果を体感したかったが、時節柄クソ暑いということもあり、なかなか作業に入れなかった。
そんなこんなで盆休みに入り、やっとこ重い腰を上げて作業に取り掛かったものである。
準備万端! 後輪を外したところ。
リヤサスを外すには、後輪、シート、サイドカバー、ガソリンタンク、エアクリーナーボックス、バッテリー、そして非常に面倒なことにマフラーを外さなくてはならない。リンクサスのクッションレバー部が2本のマフラーの間にあるので、工具が入らないのである。まぁ、いつもバラすところなので作業は手馴れたものである。ひと通り外すのに20分くらいかかる。
作業の順序は、シート、タンク、サイドカバー、バッテリー、エアクリーナーボックスを外し、レーシングスタンドに載せる前に後輪のアクスルシャフトおよびリヤブレーキキャリパーの取り付けボルトを緩めておく。
レーシングスタンドを掛けたら後輪を外す。しかし、このままショックユニットを外すと支えがなくなってスイングアームがヘタリこんでしまうので、エンジンの下に適当な台や箱を置いておく。けっこう忘れがちなところだが、ちゃんとしておかないと後で泣きを見ることになる。
脚立の上で天日干し 充電中!と思いきやほぼ満充電状態。ハーネスを換えたらバイクの充電能力が回復してたみたい。
外したついでにエアクリーナーエレメントの掃除。湿式なので灯油でじゃぶじゃぶ洗う。水洗いした後に天日干し。
汗がとめどなく流れるほどの好天なので、すぐに乾いてしまう。夏場でキャブセッティングが濃い目になっているのでフィルターオイルはつけない。最高気温が20度を下回るようになったらフィルターオイルを付けるようにしている。
もうひとつ、ついでにバッテリーの補充電。充電器は昔懐かしい「原ヘルスのバブルスター用充電器」である。
定電圧充電が出来るので密閉型(メンテナンスフリー・MF)バッテリーに最適だ。秋葉原で2,000円もしなかったと思う。ちなみにKRは開放型のバッテリーが純正採用されているがMFバッテリーに変えている。開放型のバッテリーからMFに変えると燃えるとか破裂するとかいうようだが、バイクの充電系そのものが定電圧充電なので基本的には問題はないはず。だってレギュレータで電圧制御してるじゃん。ただし、あまりにも古いバイクやレギュレータがぶっこわれたままのバイクについては知らない。すくなくともKRには数万キロ使用しているが問題はない。
上からのぞいたところ。 リンクのクッションレバー。汚し。
さて、ショック本体の取り外し。
上側はエアクリーナーボックスを取りはずすと見える。そこそこのトルクで締まっているので、エアインパクトでガツン。
ご丁寧なことに、フレームの両側に貫通穴があいているのでエクステンションバーを付けたレンチを差し込みやすい。
下側はマフラーを外すことでレンチを掛けることが出来る。L字型のクッションレバーに取りつけられているスイングアームの動きを伝えるタイロッドを外して、次にショックユニット下端のボルトを抜くことでリヤショックが取り外せる。
とはいえ、車体の下に潜り込みながらの作業なので力が入れにくく、ヘタをすると車体を倒しかねない。
面倒はイヤなのでココもインパクトでガツンとやる。つくづく便利な道具である。
そこそこきれいなものと、とても汚いもの。 取り外したショックユニット(右)とコレから取り付けるオイル交換をしたショックユニット(左)。おなじものである。純正品。
スプリングイニシャルも標準の自由長から30mm縮めた位置。
かなりの距離を走ったので相応のキズ、汚れがあるがオイルもれなどの不具合は発生していない。
こちらも次回に備えてオイル交換をする予定だ。
スペアを1本持っていると定期的に交換が出来るので便利だ。
汚いクッションレバーも掃除。 リンクのクッションレバーも汚れがひどいので掃除する。
画像の右の穴がフレームに取り付けられるところ、中央の穴がスイングアームからのタイロッドが付く。左上の穴にショックユニット下端が取り付けられる。材質はアルミの鋳物。けっこう重い。各穴にはニードルベアリングが入っていてスチール製のカラーを介してそれぞれ連結されている。カラーを抜いてベアリングをグリスアップ。とくに高級なグリスではなく普通のリチウムグリスだ。
スイングアームとフェンダーのドロ汚れも落とした。 そして取り付け。
取り外しと逆の手順で行っていく。外すときにはインパクトを使ったが、取り付けの時には決して使わない。トルクレンチを使って規定トルクで締め付ける。ついでに汚れていたフェンダーとスイングアームを掃除。チェーンの油汚れが付いているのでアセトンで落とすとラクだ。アセトンはホームセンターの塗料コーナーあたりで売っている。
ホイールを拭いたりすると、塗装まで落としてくれるスグレものだ。
あとは、タイヤやらエアクリーナーボックスやらのパーツを元通りに組んで作業終了。注意したいのはマフラー。排気漏れがないかエンジンをかけて確かめる。・・・なんて、きちっとやってたつもりがリヤブレーキキャリパーを付け忘れて走り出してしまった。スグに気づいたから良かったけどヘタすりゃホイールに巻き込むところだった。「弘法も筆のあやまり」とか「猿も木から落ちる」とか「河童の川流れ」とか・・・。 高校野球をラジオで聞きながらダラダラ作業していたら、いつの間にやら真っ暗に・・・。
☆インプレッション
とてもすばらしい。
ハリとコシがあり深いところまでしなやかにストロークしていく。
すこし腰高な印象を受けたので、イニシャルを1回転抜き車高を下げた。結果、バンク中の車体姿勢も安定。
わざわざギャップの多い路面を選んで走ったが、以前ならバタンという感じで通過していたところも収束が穏やかである。
また、加減速時のピッチングも踏ん張りが利いているせいで、唐突な動きがなくスムーズである。
コーナリング中、路面の勾配がフラットに切り替わるところでも、キレイにサスが伸びていくので、滑り出すような感覚を受けることもない。アクセルを開けてからも踏ん張りが利いているので、グングン後輪に荷重がかかり強いコーナリングフォースを引き出して曲がっていく。フロントフォークのオイル交換では得られないフィーリングの変化におどろいた。
年に一度はフォークオイルの交換をしているが、同時にリヤサスも換えるべきだと痛感。
早速、取り外したショックユニットのオイルを交換した。

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