2stroke with powerband -It's always smokin' on the road.


maintenance13
バイク便ライダーと共同開発したシールド撥水剤 VISOR SCIENCE
平成21年5月17日
3年半ぶりのチェーン交換と2年ぶりのタイヤ交換である。
DTでヤブコギツーリングが増え、KRに乗る機会が減っていたこともありこのようなインターバルとなった。
今回のタイヤ交換に際しホイールを塗り替えた。
KRのホイールはいわずと知れたライムグリーン塗装だ。しかし、長年の使用により塗装はところどころで剥げており、ブレーキダスト、チェーンオイル、排気に含まれるオイルにより恐ろしく汚くなっている。汚れを落とそうとすればするほど塗装が剥げアルミ地がむき出しになってしまうのだ。そもそもライムグリーンは汚れが目立ちやすい。スポーク部などは手も入らずブラシも届きづらいので、なおさら汚れが目立った。同様に汚いスペアホイールを入手していたので、汚れの目立ちにくいブラックに塗装することにした。下地処理なんぞはせず、元の塗装はそのままで汚れも中性洗剤で落とした程度(まともに落ちてない)でいきなり塗った。塗料はホームセンターで買ったウレタンブラック。溶剤に強いということである。
さすがにウレタンブラックである。いい艶をしておられる。缶一本で前後ホイールを塗った。
1ヶ月以上放置し、定額給付金が支給されたところでタイヤ交換をした。
近所の用品店でタイヤを交換してきた。
銘柄はブリヂストンのBT92。sact構造でセンターが減りにくく、サイドがやわらかい。18インチなので店に在庫が無く取り寄せてもらった。
ちなみにフロントタイヤはBT090。
このタイヤはいわゆるオムスビ形状で車体=リアのバンキングにスムーズに追従してくれるとても素直な性格をしている。私の要求を満たす形状を持ったタイヤはこれ以外にないのが残念である。
さて、ディスクが外れた状態で交換に持っていったら、ホイールバランスが取れないといわれた。なるほど、そういうものかと思いつつ、自分でバランスを取ることにした。
ホイールにアクスルシャフトを通し、レーシングスタンドに掛けて軽く回し、重い位置を探す。
作業をしながらバランスウェイトを持っていないことに気づいた。現在車体に取り付けてあるホイールを見たが付いていない。そういや、前回の交換時にウェイトが必要なかったといわれたのを思い出した。
仕方が無いので近所の釣具店で板おもりを買ってきた。200円也。
ホイールバランスを取るといっても四輪と違ってダイナミックバランスをとる必要はなく、スタティック(静止状態)でのバランスを取るだけなので簡単である。ホイールを回し、適当なところでとめる。ホイールが動いて重い場所が下になる。そこの真上に板おもりを適当にちぎってガムテープなんかで仮止めする。ウェイトが重すぎれば今度はそこが下になるし、軽すぎれば最初のまんま。バランスが取れるまでやる。その後、いろいろな位置に回してもホイールが動かなくなればOK。板おもりをガムテープで包みボンドでホイールに固定し、上からガムテープを貼って終了。両面テープがあればもっと簡単。遠心力でホイールに押し付けられるので剥がれる心配はない。
次にチェーン交換。
まずは、グラインダーでチェーンを切る。外側のリンクプレートを薄くするように削っていき、ある程度まで削れたらマイナスドライバなどを差し込んでグリグリやると外れる。チェーンカッターでピンを抜く方法もあるが、工具が激しく痛むし、場合によっては死ぬので使わない。
恐ろしく汚れているリアホイール。汚れを落とそうとすると塗装まで落ちてしまうレベルだ。こちらもウレタンブラックで塗りなおすつもり。
お気に入りの江沼チェーン。QXリングのシールチェーンだ。
スクリュージョイントでカシメ工具が要らないのがよろし。
リアのスプロケを48T(バリオス用)にしているのでノーマルの108リンクから112リンクと長くしている。なぜバリオス用かというと、ワインディングでちょうど良くするとこうなってしまうから。ついでにタマ数が多くて調達しやすい。純正41Tはすでに販売終了。ツーリング時にはドライブスプロケットを14Tから15Tにしてハイギヤード化する。
プレート、QXリングを付属のグリスでベッタベタにして組み込む。
チェーンについてくるグリスはピーナッツバターのようである。
ピンを通したらQXリング、プレートをはめて付属のナットを掛けて締めこんでいく。取説には約60度ずつ締めよと書いてある。ある程度締め込んでいくと固くなるので、一旦ナットを緩め、正しい位置までピンが来ているか確認する。
ピンが正しい位置まで来ており、確実にカシメが完了したら、プライヤーでピン先端を折り、Oリングを掛けて終了。とても簡単である。折ってもピンの頭がちょっと長く出るのでチェーンケースなどに当たる場合はグラインダーで軽く削ってやる。
ということで、ホイールのバランス取りとチェーン交換は終了。
事のついでなので、こういうときにホイールベアリングやスプロケットハブのベアリングも点検したほうがいい。特にスプロケットハブのベアリングは見落としがちだ。指でベアリングを回してガタが多く感じるとか、ゴリゴリ感があればアウトである。指で回してみて不具合がなくても、クラッチをつないだときにチェーンが暴れる感じがする場合はスプロケットハブのベアリングがイカレている可能性があるので注意が必要だ。定期的に交換してやる部品であることは間違いない。