maintenance11 |
平成18年7月1日 本日よりタバコ税が増税され、タバコが値上がりした。へそ曲がりの愛煙家なので、禁煙なんぞさらさらする気がない。 用意周到な愛煙家は値上がりする前にごっそりカートン買いをしていたのだった。 さて、最近、すりぬけなどでブレーキングしながら車体を軽く傾けようとすると妙な違和感を感じていた。 フロントタイヤが言うことを聞かないというか、反応が鈍いような気がしていたのだ。 また、グッとフルブレーキングすると「クン」というような軽い衝撃が伝わってくる。 ステム周りか?去年フレームを換えたときにキレイだったから打ち換えなかったけど、ガタが出てきたかな?と考えた。 とりあえず、ベアリング一式を揃えてステムベアリンの交換をすることにした。 フォークを抜くためにフロントタイヤを外そうとして、アウターチューブのクランプを緩めていくと・・・。 |
|
なんですか?これ!! | |
とれちゃった・・・。 | |
・・・・。 | |
・・・・・。 応力が集中して割れたんでしょうか?カワサキだから? クランプのボルトを緩めていくまでまったく気づかなかった。線が入っているようにも見えなかったし・・・。 フロント周りに違和感を感じるのも当然だ。ちゃんとクランプされてないんだもん。 結構いい速度で走ってたよなぁ・・・・。生きてて良かった。 夜に遊びに来たとも氏曰く、「キャスターが立ってるから、衝撃を吸収し切れなくて、ココにチカラが集中したんだねぇ」。 途中でスペアのフォークに換えたりしてたから、使用距離5,6万キロってとこかな?距離だけの問題でもないと思うが。 仕方がないから、再生中の1号車からフォークは移植することにした。 買っちゃったステムベアリングもどうせだからということで交換する。 |
|
憤懣やるかたなく、フロント回りを引っぺがす。 バーナーでヘッドパイプを炙るから、ガソリンタンクは外しておかなくては危険この上ない。キャリパーをぶら下げちゃうとホースが傷むので、適当な台の上においておく。 |
|
フロントアップスタンドを持っていない、というかステムを外すのでフロントスタンドがあっても無意味。フロント回りをやるときには、チャンバーに厚めの板をあてがい、ジャッキをかけて上げてやる。純正のチャンバーは頑丈なのでこういうことをしても全く問題ございません。 | |
ステムシャフトからベアリングを抜く。 例のごとく、バーナーでひとしきり炙ってからマイナスドライバで叩く。 シャフトのグリスはきれいに拭いておいた方が良い。グリスとはいえ、ベアリングに押しのけられる際に結構な抵抗勢力となりうるからだ。 |
|
ベアリングが外れ、きれいになったステムシャフト。 このあとは、オイルシールをはめ、例のごとく、ストーブで暖めたベアリングをはめてやる。ベアリングのローラー部分にはしつこいくらいグリスを塗りこんでやり、コロコロ転がして馴染ませてやるとよろしい。 |
|
ヘッドパイプをバーナーで炙り、下からマイナスドライバで叩き出す。 配線やらメーターやらを燃やさないように細心の注意が必要だ。 |
|
上がとれたら今度は下のベアリング。 下側からはバーナーで炙りにくいので、上からヘッドパイプ内を炙る。 |
|
ベアリングが取れたら、ヘッドパイプ内に残ったグリスをキレイに取っておく。ベアリングのはめ合い部に薄くグリスを塗ってやる。 | |
ヘッドパイプ上部にベアリングを乗せ、カンコン、カンコンハンマーで叩いてやる。ツライチまで入ったら、外したアウターレースをひっくり返してあてがい、奥まで叩き込んでやる。叩く音が甲高くなったら叩き込みは終了だ。 | |
下側のベアリングの叩き込み。 今回は車体を倒さずに、下からあおむけの状態で作業した。 こちらもはじめはツライチになるまでハンマーで叩いてやる。プラハンよりも重い鉄ハンのほうがよろしい。 あとは外したレースをあてがって叩き込み。打ち込みに使ったレースが食い込んで外れなくなるが、あらかじめグラインダーで薄くして食い込まないようにしてから使うか、そのまま使う場合にはバイスプライヤーでくわえて引き抜いてやる。 |
|
レースを打ち込んだら、ステムシャフトを下から差し込む。 上のベアリングをシャフトに通し、ロックナットをかけてやる。 ある程度ロックナットを締めこんだら、トップブリッジをはめてやる。 あとはフォークをクランプし、ガタの調整をしてトップナットを規定トルクで締めて終わりだ。たまにトップナットをバカヂカラで締めるヤカラが居るが、百害あって一利無しである。 |
|
外したアウターレース。 ほとんど打痕もなく、まだまだ使える状態だった。 |
|
パックリ割れてるアウターチューブ。 しかし無残である。 |
|
あわれ、フォークを取られた1号車。 追い剥ぎにあったようなものだ。 |
|
う〜ん、むなしい。 アウターチューブを買わねばならない。アウターチューブの交換はフォークのインナーパーツも換えなくてはいけないので、〆て2万円ほどかかる。 |