2stroke with powerband -It's always smokin' on the road


DT125Rいじり その13
バイク便ライダーと共同開発したシールド撥水剤 VISOR SCIENCE
平成22年9月25日 チェーンオイラー装着
チェーンのメンテナンスのことである。
私はチェーンルブを使ったメンテナンスはしていない。
15年ほど前からエンジンオイルを注油するメンテナンスにした。
チェーンルブは粘度が高く、乾きにくいのであるが、それがゆえに汚れを取り込んでしまい、知らず知らずのうちにスプロケットカバー内にドロのかたまりを作り出してしまう。それがイヤでエンジンオイルによるメンテナンスに切り替えた。
オイルによるメンテンスに切り替えたことで、以前に比べチェーンも長持ちするようになったし、掃除するのも楽になった。
ただ、オイルは割りと早くに飛んでしまい長持ちしない。とくに雨の中を走ったときなどすぐに落ちてしまう。
一週間ごとに注油するようにしていたが、通勤途中や出先の駐車中に雨で洗い流されてしまうことがあり、気になっていた。
「スコットオイラー」なる常時給油システムがあるのは知っていた。
10年ちょっと前であろうか、オフロードバイク雑誌で記事を読んでいたので、仕組みも理解していた。
その当時は、さして興味も持たずにいたが、ここにきて興味が湧いてきた。
しかし、製品は高価だし、常時給油じゃなくても、必要なときにコックでON-OFFできればいいので自作することにした。
新品のチャイナ製シールチェーン。428-132リンク。
新品状態で塗布されているベッタベタのグリスは、灯油を使ってきれいに落としてしまう。シールチェーンに灯油を使うことを忌避するヒトもいるが、ドブ漬けするわけではなく、ブラシに灯油をつけて洗い落とすので、シールが傷むことはまずない。普段の掃除はブラシにエンジンオイルをつけて洗い落とす方法をとっている。
交換前の中華チェーンも、ヤブコギ、ドロ渡りなどチェーンに厳しい使い方をしていた割りに3万キロ以上持ったので大丈夫だ。
ついでにチェーンスライダーやカバーの内側の汚れも一緒に落とす。
チェーンオイラーのタンク。
普段からチェーンにオイルを注すのに使用していたものだ。
モトは何だったのだろうか?記憶にない。貰い物かも知れぬ。
容量は20mlくらいか?たいして入らない。
あまり大きなものはバイクにつける場所がないのでコレくらいでよい。
オイルはギヤオイルに使っている4ストオイルだ。
余りモノの有効利用で実に経済的だ。
タンクのお尻にジョイントをつけてホースをつなぐ。
ジョイントはダメになったPWKのニードルジェットを使った。
ここは空気の導入口であるとともに、オイルの注入口でもある。
ホースの先に注射器をつけてオイルを注入するのだ。

タンクはエアクリーナボックスの上部横に棚になったような場所があったのでそこに設置した。ここから、ホースをフレームに沿わせ車体外へ出している。
チェーンカバーである。
チェーンカバーがないと、オイルの乾きが早い気がしたのでつけた。
DTにはもらったときにチェーンカバーがなかったので、ガラクタ箱からKRの壊れたカバーを持ってきて付けた。
ホースはチェーンカバー上を這わせる。そのために、各所に穴を開けて、固定用のタイラップを通した。
「スコットオイラー」では、スプロケット下部までホースを伸ばして注油しているが、ヤブコギで、枝やらヒモやら針金やらヘビ?を絡みつけた経験があるので、下からではなく、上から注油することにした。
コックである。
オイルを流したりとめたりするにはコックがいるのだ。
車体左側のフレームにリアサスのリザーバタンクを付けているが、
そこより上の場所に装着した。
コックをONにすれば、オイルは重力の作用で下に落ちていく。
簡単なものである。仕掛けもなにもない。
コックは、ホームセンターのペットコーナーで見つけたもの。
私は10尾ほどの金魚を支配下においている。
金魚のエサをペットコーナーに買いにいくので、こんなものがあるのを知っていたのだ。ちなみにホースも金魚用のシリコンホースだ。
チェーンカバー上にホースを這わせた。
オイルを流してみると、流れが良すぎるので、タイラップを締め付け流量を規制する。ホースをつぶせば流れが遅くなる。
点滴と同じ要領だ。
滴下の間隔は、10秒に1滴ほど。
走行中にコックをONにして、1分程度流したらOFF。
気が向いたら行うようにする。
チェーンカバーの後端が長すぎるので短く切った。
ホースはスプロケット真上より少し前方に配置した。
オイルの滴下時、チェーンにかからなくても、下にあるスプロケットにかかる位置にした。
この位置だと、オイルがすぐ前方に運ばれていくので、リヤ周りへの飛散が少なく、巻き上げられにくいので、背中も汚れないというメリットもある。
ホース先端部。
ホースだけだと、ふにゃふにゃしているので、シャキッとさせたくてプラスチックのノズルを装着した。
運用してみた感想。
装着して一週間運用した。
実際の運用は、会社に到着する前、帰宅直前に1分程度オイルを流している。
停車する前にはOFFにする。そうしないと地面に垂れてしまうからだ。
3日ほど雨天での運用となったが、走行途中で適度にオイルを流していたせいか、オイルが切れることもなく問題なし。
ノズルはローラー部にかかるように設置してあるが、チェーンカバーが適度に振動するのか、先端が振れて、両サイドのシール部からローラー部までまんべんなくオイルが行き渡っている。
と思っていたが、チェーンテンショナーが存在するので、そこでオイルは全面に押し広げられていたのだった。
前後のスプロケットも歯の部分がオイルで濡れていて潤滑が行き届いているようで気持ちいい。
チェーンの上から注油しているが、下側まできちんとオイルで濡れているので、問題ないようだ。
どのくらいチェーンが長持ちするか楽しみである。
平成22年10月11日追記
チェーンオイラー装着後、2週間ばかり運用した。
ローラー内部に入り込んでいたグリスが徐々に表面に出てきてチェーンが汚れてきたので、あらためて清掃をおこなった。今回は灯油を使わず、チェーンにエンジンオイルを垂らしてブラシでなじませ、ウエスで汚れをふき取った。
滴下間隔は10秒に1滴程度であったが、どうも短時間に多く供給すると飛散が激しいようなのでこれを改善した。
ホースの途中にクリップのようなものを挟んで流量を規制し、ついでに供給するオイルを粘度の高いものに変えた。
倉庫から「高粘度」と書いてあるチェーンソーオイルが出てきたので、余りものの4stオイルと混ぜてみた。
これらの変更により、約1分半で1滴と滴下間隔を長く出来た。
滴下間隔が長くなったので、走行中はコックをONにしたままで運用してみようと思う。
平成22年11月12日追記
滴下間隔の調整に「エアークランプ」を導入した。
ホームセンターの金魚コーナーにあった、エア調整用の器具である。
ホースをギザギザのローラーの位置を変えていくと、ホースのつぶれ具合が変化し、オイルの滴下間隔が調整できる。
現在のところ、外気温20℃で2分30秒間隔に設定した。
気温によってオイルの流動性が変化するので、ローラーの位置をずらして調整する。(ギザギザひとつ分でかなり変化する)